特徴

マルチリージョンオプションでは、災害発生時に平常時と同様の環境を利用できるようにするため、メインサイトのマスターイメージを平常時にDRサイトへ複製します。

また、災害発生時にメインサイトからDRサイトへのサイトフェイルオーバーを実行することで、利用者のアクセス先を切り替えます。

マスターイメージの複製

以下の処理を実行します。

1. 複製先のマスター管理用PCをシャットダウンする
複製先のマスターイメージを上書き可能にするために、複製先のマスター管理用PCをシャットダウンします。
2. 複製元の最新のスナップショットで、複製先のマスターイメージを上書きする

直近のWVDマスターイメージ更新時に作成した、複製元のマスターイメージの最新のスナップショットで、複製先のマスターイメージを上書きします。

複製元のスナップショットが1つもない場合は、処理を中断します。

3. 複製先のマスター管理用PCを起動し、複製先のマスターイメージ情報を更新する

複製先のマスター管理用PCを起動し、複製先のマスターイメージ情報として以下の設定を更新します。

  • コンピュータ名
  • ドメイン名
  • 参照先のService Connector名
  • WSUSの管理情報
  • アンチウイルスの管理サーバ名※1

※1:アンチウイルスオプションのご契約時のみ。

サイトフェイルオーバーの実行

以下の処理を実行します。

1. サイトフェイルオーバー元の仮想デスクトップ及び公開アプリケーションを無効化する
サイトフェイルオーバー元の仮想デスクトップ及び公開アプリケーションを無効化して、ユーザが新規に接続できないようにします。
2. サイトフェイルオーバー元のデリバリーグループのメンテナンスモードを有効化する
サイトフェイルオーバー元のデリバリーグループのメンテナンスモードを有効化して、Citrix Cloudの電源管理が行われないようにします。
3. サイトフェイルオーバー元のユーザのセッションを強制ログオフする
サイトフェイルオーバー元のユーザのセッションを強制ログオフします。この際にログオフを促す事前メッセージの通知などは行いません。注意してください。
4. ユーザプロファイルのフェイルオーバーを実施する
ユーザプロファイルのフェイルオーバーを実施し、サイトフェイルオーバー先のユーザプロファイルを書き込み可能にします。
5. サイトフェイルオーバー先のデリバリーグループのメンテナンスモードを無効化する
サイトフェイルオーバー先のデリバリーグループのメンテナンスモードを無効化して、Citrix Cloudの電源管理が行われるようにします。
6. サイトフェイルオーバー先の仮想デスクトップ及び公開アプリケーションを有効化する
フェイルオーバー先の仮想デスクトップ及び公開アプリケーションを有効化して、ユーザが新規に接続できるようにします。
7. 平常時のマスターイメージ複製タスクを切り替える

メインサイトからDRサイトへサイトフェイルオーバーする場合は、平常時のマスターイメージ複製タスクを無効化します。

DRサイトからメインサイトへサイトフェイルオーバーする場合は、平常時のマスターイメージ複製タスクを有効化します。

8. 仮想デスクトップログオン監視をサイトフェイルオーバー先に切り替える
サイトフェイルオーバー元の仮想デスクトップログオン監視を無効化し、サイトフェイルオーバー先の仮想デスクトップログオン監視を有効化します。