DNSサーバとは
ドメイン名とIPアドレスを対応づけるデータベースを管理しているのが「権威DNSサーバ」です(コンテンツサーバとも呼ばれます)。権威DNSサーバは、ドメイン名の問い合わせに対してIPアドレスを答える役割を担っています。世界中には膨大な数のホスト ※1 があり、ドメイン名もユーザも日々増えているので、問い合わせが1台に集中すると対応しきれません。
※1:ホストとは、Webサーバ及びメールサーバのように、インターネットやLANなどのネットワークにおいて、他の機器やPCにサービスを提供するコンピュータのことです。IPアドレスが割り当てられ、ドメイン名とホストのローカル名の組み合わせでホスト名(ラベル)が与えられています。
そこで、図4のようにツリー構造を持つネットワークのルート(root:根)とノード(node:節)にDNSサーバが配置され、それぞれの権威DNSサーバが、問い合わせに対して自分の直下のコンピュータのIPアドレスだけを答えるしくみになっています。
問い合わせをするキャッシュDNSサーバは、まず、ルートのDNSサーバに問い合わせ、そこで教えられた直下の権威DNSサーバに問い合わせ、更にその直下の権威DNSサーバに問い合わせます。これを繰り返して、最終的に求めるIPアドレスにたどりつきます。
URLを入力してWebサイトが表示されるまでの一瞬、あるいはメールアドレスを入力して相手先にメールが届くまでの一瞬のあいだに、このような応答が行われています。実際には、問い合わせをするキャッシュDNSサーバが、過去に問い合わせられたドメイン名とIPアドレスの組み合わせを一定時間保存(キャッシュ)しているため、毎回、このような応答が行われるわけではありません。
DNSサーバが正しく機能することは、インターネットの維持に重要な意味をもちます。1台がダウンしても機能が停止しないよう、あるいは、負荷を分散するために、2台以上の「権威DNSコンテンツサーバ」を設置することが多いです。