コンフィグの管理
サービスアダプタのコンフィグの作成と反映ができます。
サービスアダプタのコンフィグを作成するには、ご利用になるサービスアダプタ各機種のコンフィグに関する知識が必要です。
また、コンフィグの作成や変更の代行、および個別の設定内容の診断や提案は、当サービスのサポート対象外です。これらを必要とされる場合は個別の対応を提供するため営業担当者へお申し付けください。
コンフィグの作成・編集方法
サービスアダプタのコンフィグは次の2通りの方法で作成及び編集ができます。
コマンドライン
サービスアダプタごとのコンフィグをテキストエリアに直接入力して作成します。
当サービスの外で作成されたコンフィグを流用することができます。
コマンドラインテンプレート
複数のサービスアダプタのコンフィグの共通箇所をテンプレートととして作成し、また、サービスアダプタごとに異なるパラメータ部をマクロ変数として定義することができます。これにより、典型的なコンフィグを使用する多数のエッジ拠点のコンフィグ作成を簡略化することができます。
さらに、テンプレートには条件分岐やループ処理を記述することができ、他のテンプレートを割り当てたサービスアダプタのマクロ変数を引数に取ることができるため、対向に多数のエッジ拠点を設定するセンター拠点のコンフィグ変更を半自動化することができます。
コンフィグ作成上の条件および制限
- サービスホストとの疎通性を確保するため、通信要件に即したコンフィグを作成する必要があります
- 機種により、一部の機能を使用できません
コンフィグの種類
当サービスでは、サービスアダプタのコンフィグをサービスホスト上で作成・管理するために、サービスアダプタ毎に複数のコンフィグ管理領域を扱います。
稼働コンフィグ
サービスアダプタのメインメモリ上のコンフィグです。サービスアダプタは内部ストレージにコンフィグを保存せず、サービスアダプタの電源を切ると消失します。
サービスアダプタはシステム起動時にサービスホストから「起動時コンフィグ」を自動的に取得して動作に反映します。反映に成功すると、メインメモリ上の「稼働コンフィグ」として各機能の動作を規定します。
このコンフィグは、ステータス参照オペレーションで取得できます(サービスアダプタの接続状況が「接続中」である必要があります)。
稼働コンフィグを直接変更することはできません。
起動時コンフィグ
サービスホストが保管し、各サービスアダプタの動作を規定するコンフィグです。サービスアダプタごとに用意されます。
サービスアダプタが起動時にコンフィグをリクエストすると、そのモデル-シリアル番号に対応したコンフィグを提供します。
コマンドライン形式またはテンプレートを利用して作成し、「コンフィグの反映」を実行することによって更新されます。
このコンフィグは、「サービスアダプタの操作」画面の「現在の設定」から参照できます。
動作コンフィグ
サービスホストが保管する、サービスアダプタに反映したコンフィグのコピーです。
コンフィグの反映操作を行う際に、作成したコンフィグと現在動作中のコンフィグとの比較表示に使用されます。
サービスアダプタが「起動時コンフィグ」の取得に成功したとき、および、反映操作によってサービスアダプタの「稼働コンフィグ」を変更したときに更新されます。
作業コンフィグ
サービスホストが保管する、サービスアダプタ毎に独立した設定を作成するためのコンフィグです。
コントロールパネルの「コマンドラインからコンフィグを作成」にて作成・編集できます。
編集し「保存」すると保管内容が更新され、別途「コンフィグの反映」を実行することで「起動時コンフィグ」や「稼働コンフィグ」に反映されます。
テンプレートコンフィグ(コマンドラインテンプレートとマクロ変数)
コントロールパネルの「テンプレートから作成」にて作成するテンプレートとマクロ変数のセットです。上限内で任意の個数を作成・定義できます。
マクロ変数の内、ローカル変数はサービスアダプタごとに保管されます。
編集し「保存」すると保管内容が更新されます。テンプレートに割り当てられたサービスアダプタは、「コンフィグの反映」を実行すると、テンプレートに変数を組み合わせて処理・生成した内容が、「起動時コンフィグ」や「稼働コンフィグ」に反映されまます。
コンフィグの反映
コントロールパネル上のコンフィグ編集操作によって作成した作業コンフィグやテンプレート、およびマクロ変数の値をサービスアダプタに反映するには「コンフィグの反映」を実行する必要があります。
コントロールパネルではコンフィグを反映するタイミングについて、次の3通りの手段を提供します。
即時反映
作業コンフィグまたはテンプレートコンフィグの内容を、直ちに「起動時コンフィグ」および「稼働コンフィグ」に反映します。
「稼働コンフィグ」への反映はサービスアダプタの稼働状況によって失敗する場合があります。失敗した場合に「稼働コンフィグ」への反映の再試行は行われません。また、その場合でも「起動時コンフィグ」には反映されます。
このオペレーションはタスクに登録されますが、即時実行されるため取り消しはできません。
反映スケジュールを登録
作業コンフィグまたはテンプレートコンフィグの内容を、指定された日時に「起動時コンフィグ」および「稼働コンフィグ」に反映します。
「稼働コンフィグ」への反映はサービスアダプタの稼働状況によって失敗する場合があります。失敗した場合に「稼働コンフィグ」への反映の再試行は行われません。また、その場合でも「起動時コンフィグ」には反映されます。
このオペレーションはタスクに登録され、日時の変更や取り消しが可能です。
次回起動時に反映
作業コンフィグまたはテンプレートコンフィグの内容を、直ちに「起動時コンフィグ」のみに反映します。サービスアダプタへの反映は、サービスアダプタが次回起動したときのコンフィグ自動取得によって反映されます。
サービスアダプタの稼働状況によらず正常に完了できるため、サービスアダプタを配備する前にコンフィグを作成する場合や、サービスアダプタの設定変更タイミングを設置場所の管理者に任せる(任意のタイミングの電源OFF/ONによって反映させる)場合に有用です。
このオペレーションはサービスアダプタへ作用しないためタスクに登録されません。
コンフィグの反映失敗とロールバック
作成したコンフィグがサービスアダプタの稼働コンフィグに反映されたとき、サービスホストとの疎通性が得られなかった場合、サービスアダプタは自発的にコンフィグのロールバックまたは再取得を行います。
コンフィグ保存時は書式についてに検証され、問題がある場合は指摘されますが、インターネット接続に用いるパスワードの誤りや経路設定の不足などは検出することができません。
次回起動時反映の場合
起動時に取得したコンフィグによってサービスホストとの疎通性が得られない場合、取得したコンフィグを破棄してサービスホストから再度コンフィグ取得を試みます。
コントロールパネル上のコンフィグを修正して次回起動時反映を行うことで、サービスアダプタが再取得します。
即時反映またはスケジュール反映の場合
サービスアダプタの稼働中にコンフィグ変更が反映されるとき、サービスアダプタは現在のコンフィグを内部的にバックアップコピーしてから変更を反映します。
変更の反映後にサービスホストとの疎通性が失われた場合は、変更したコンフィグを破棄し、バックアップしておいたコンフィグにロールバックします。ロールバックが完了し疎通が回復するまでには5分以上要する場合があります。
コントロールパネル上のコンフィグは、修正して再度反映する必要があります。
また、ロールバックした後も何らかの問題でサービスホストとの疎通が回復しない場合は、システム起動時と同様にサービスホストからのコンフィグ取得を試みます。この場合は復旧に20分程度要する場合があります。
コンフィグのバックアップ・外部保存について
コントロールパネルは、各コンフィグをバックアップするシステム機能を持ちません。必要に応じてローカルファイルへコピーし保存してください。
IPv6アドレスの変更監視と自動設定
SMFsxサービスからの移行時、SMFsxサービスの同名機能を利用していた場合、MPCサービスでも同様の機能が利用できます。
ただし当該機能が有効になってる場合、「スケジュール反映」機能が利用できません。
IPv6アドレスの変更監視と自動設定を利用するには、以下の設定を行います。
- 「コマンドラインテンプレートの作成」、もしくは「コマンドラインテンプレートの編集」画面で「IPv6アドレスの変更監視と自動設定を有効にする」がチェックされていることを確認してください
- IPv6アドレスの変更監視を行うサービスアダプタに設定を反映します
- 自動ローカル変数をテンプレートコンフィグから参照します
- 詳細は マクロ変数 をご確認ください
「IPv6アドレスの変更監視と自動設定を有効にする」をチェックした状態でサービスアダプタに設定を反映すると、LAN1アドレスの変更監視が開始されます。
LAN1アドレスが変化した場合、該当サービスアダプタのアドレスを自動ローカル変数で参照しているサービスアダプタに対して、自動的にコンフィグの即時反映が実行されます。
即時反映されるコンフィグは、その時点のテンプレートコンフィグから再生成されます。そのためテンプレートコンフィグの変更などによって意図しないコンフィグの反映や、反映の失敗が発生する可能性があります。