Network Processing System
Network Processing System(以下、NPS)は本サービスの基盤システムであり、クラウド上のプライベートネットワーク、ルーティング機能などを提供します。本サービスを利用する際は、NPSのご契約が必要です。NPSにモジュールを追加していくことにより、各種モジュールの機能を利用できます。
ただし、WANユニットをご契約の場合に限り、NPSのご契約が無くても本サービスとWANユニットの機能を利用できます。

機能
ルーティング
NPSは、すべてのモジュール間の通信をルーティングします。NPSに追加されたモジュールは、相互に通信できます。『IIJ Omnibusサービス 仕様書 NPS IPネットワーク編』も併せて確認してください。

NTPサーバ
NPSの1契約につき、NTPサーバを1つ提供します。NTPサーバのIPアドレスは、NPS管理用IPアドレスとして登録されたIPアドレスブロックから切り出されます。
参照用DNSサーバ
NPSの1契約につき、参照用DNSサーバを1つ提供します。参照用DNSサーバでDNSフィルタを有効にするかどうかを選択できます(DNSフィルタの利用有無はNPSグループ内で一意となります)。
DNSフィルタを有効にする場合、参照用DNSサーバへの名前解決要求を弊社が生成するC&Cサーバ(command and controlサーバの略称。マルウェアが感染した機器に対して指令または制御を行うサーバ)の情報と照合し、通信先がC&Cサーバなどと合致した場合、その悪性通信を遮断します。
監視
本サービスでは、NPS、各モジュール、及びサービスアダプタに対して死活監視を行います。障害検知時には、障害情報通知先にメールで通知します。『IIJ Omnibusサービス 仕様書 監視編』も併せて確認してください。
以下に通知文面の例を示します。
To: (障害情報通知先) |
リージョン
NPSを作成する地域をリージョンと呼びます。お客様拠点の立地などに応じて、以下から選択できます。
| リージョン名 | 説明 |
|---|---|
| 東日本リージョン | 東日本に位置する弊社設備にNPSを作成します |
| 西日本リージョン | 西日本に位置する弊社設備にNPSを作成します |
オプションとNPSグループ
NPS間接続オプション
リージョンの異なる2つのNPSの間で通信するには、NPS間接続オプションを通信するNPSごとにご契約ください。NPS間の通信は弊社の閉域ネットワークを利用し、インターネットを経由しません。

NPSグループ
本サービスで通信できるNPS及びモジュールの範囲を、NPSグループと呼びます。
リージョンの異なる2つのNPSをNPS間接続オプションで接続する場合は、同じNPSグループに設定してください。
※同じNPSグループのNPS間はL3ルーティングで通信します。
|
NPS管理用IPアドレス
NPSや各モジュールを動作させるために必要なIPアドレスを、NPS管理用IPアドレスと呼びます。NPSグループごとに必要数を登録します。
NPS管理用IPアドレスとして登録したIPアドレスは、本サービスで通信する範囲で他の用途のIPアドレスと重複させないでください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 登録できる管理用アドレスプール数 | 最大8個 |
| 登録できる管理用アドレスのプールサイズ | 最小/24 最大/16 |
| NPSごとへの割当サイズ | /24 |
| 登録できるIPアドレス | 以下に示すRFC1918で定義されたプライベートIPアドレス
|
登録したIPアドレスは、以下に利用されます。
- NPS及びNPS間接続オプションの内部ネットワーク
- モジュール同士が接続する場合の内部ネットワーク
- RASモジュールのクライアント
- VPNモジュールのIPsecトンネル内部ネットワーク
- CLOUDモジュールと対外ネットワークとの相互接続ネットワーク
- IIJセキュアWebゲートウェイ連携モジュールの内部ネットワーク
- NTPサーバ
- DNSサーバ
※IPv6アドレスは設定できません。
※登録されたIPアドレスブロックが利用されている場合は、変更や削除はできません。
契約条件
本サービス1契約ごとに、NPSグループを1つまで利用できます。NPSグループごとに、NPSを2つまでご契約できます。
2つのリージョンで利用する場合は、リージョンごとにNPSをご契約ください。それぞれのNPSの間で通信するときは、NPSごとにNPS間接続オプジョンをご契約ください。