Type-S
Type-S(以下、本タイプ)の基本的な提供構成と仕様を示します。本タイプは標準で冗長構成を提供します。
制限事項
- 本タイプはマルチホームオプションをはじめとする任意のオプションを利用できません。
- セカンダリポートを主たる接続として常用することはできません。
物理層及びデータリンク層
本タイプで利用可能なインタフェースはSINETの仕様に準じます。
制限事項
- 256個を超えるMACアドレスは利用できません。
- 本タイプは短時間に大量のBUM (Broadcast, Unknown Unicast, Multicast) トラフィックを検出すると破棄するstorm controlを実施しています。
ネットワーク層
本タイプは、IPv4アドレスのみ対応しており、IPv6アドレスには対応していません。
デフォルトゲートウェイの冗長化プロトコル
収容ルータはデフォルトゲートウェイの冗長化プロトコルとしてHSRPまたはVRRPを利用します。
境界セグメントでお客様ルータが以下の冗長化プロトコルを利用する場合は、IDが収容ルータと重複しないように設定してください。
プロトコル | ID | 収容ルータ設定 |
---|---|---|
VRRP | VRID | 100及び250から255 |
HSRP IPv4 | HSRP Group ID | 100及び250から255 |
HSRP version2 | HSRP Group ID | 100及び4090から4095 |
アドレッシング
アドレッシングの仕様は以下をご覧ください。
項目 | 値 | 説明 |
---|---|---|
境界セグメント(ネットワークアドレス)の割り当て者 | お客様 | - |
境界セグメント(ネットワークアドレス)のサイズ | 規定値/29 | /29から/24の範囲で選択できます。この値は変更できません |
収容ルータへの割り当てアドレス | 第4オクテットの最も若い番号の3IPアドレス | この値は変更できません |
お客様ルータの割り当てアドレス | 収容ルータのアドレスと重複しない範囲でお客様が任意の値を割り当て | - |
収容ルータとお客様ルータの境界セグメントを192.0.2.0/29として、下記に例を示します。
項目 | 値 |
---|---|
収容ルータVIPアドレス | 192.0.2.1 |
プライマリ収容ルータアドレス | 192.0.2.2 |
セカンダリ収容ルータアドレス | 192.0.2.3 |
プライマリお客様ルータアドレス | 192.0.2.5 |
セカンダリお客様ルータアドレス | 192.0.2.6 |
スタティックルーティング
境界セグメントの任意のIPアドレスをネクストホップとしてスタティックルーティングを設定します。
スタティックルーティングの設定値は以下をご覧ください。
項目 | 値 | 説明 |
---|---|---|
ネクストホップIPアドレス | ルーティングごとに任意で指定可 | Nullの指定はできません。本サービスからお客様ルータ宛通信のスタティックルーティングに利用します |
最大経路数 | 128 | 本サービスからお客様ネットワーク方向の最大経路数です |