IIJアクセスサービス専用線(専用線:光)

本機能はお客様拠点と本サービス間のIIJアクセスサービスを介した接続を提供します。

基本的な提供構成と仕様を示します。IIJアクセスサービス専用線は、シングル構成のみになります。

物理構成とインタフェース種類及び設定

ポート追加オプションの接続種別によりIIJアクセスサービス専用線を終端する設備が異なります。

接続種別 提供形態
専用線:光:シングル お客様の専有ONUにより専用線が終端されます
専用線:多重:シングル 設備の共有ONUにより専用線が終端されます

IIJアクセスサービスを介して、お客様にIIJ収容スイッチのインタフェースを割り当てます。

項目 内容
提供帯域
  • 1GbE(専用線:多重:シングルのみ)
  • 10GbE
提供ポート 1ポートを割り当て
  • Smart HUBサービスの提供範囲はIIJアクセスサービスとの接続点までとなります。
  • IIJの責任範囲はお客様拠点の機器との接続点までとなります。
  • 接続先サービスのIPアドレス、およびプライベートバックボーン管理用IPアドレス(/24)への到達性を確保し、IIJ監視設備からの監視が行えるようルーティングを設定してください。
  • スパニングツリー(STP)等で利用されるBPDUパケットを受信するとIIJ収容スイッチのインタフェースがDownし、自動復旧は行われません。L2ループとなる構成にしないでください。
  • IIJ収容スイッチはstorm controlを設定しています。Broadcast/Multicastのパケットの合計値が弊社の指定する閾値を越えた場合はパケットを破棄します。
  • インタフェースフラップが弊社の指定する閾値を越えて頻繁に発生する場合は、IIJ収容スイッチのインタフェースがDownします。自動復旧は行われません。
  • MACアドレスは最大5つまで学習できます。
  • お客様機器から通信が発生している場合に限り、IIJ収容スイッチはMACアドレスを学習します。
  • IIJ収容スイッチのMACアドレステーブルの保持時間は2,400秒(40分)です。お客様の機器においてMACテーブルの更新を設定する場合、これより短い時間に設定することを推奨します。
  • MTUは1,500バイトです。
  • IIJアクセスサービスの仕様については、IIJアクセスサービスのサポート窓口または弊社営業担当までお問い合わせください。
提供データセンター

弊社設備とIIJアクセスサービス専用線で接続できるデータセンターは、以下のとおりです。

SHBリージョン名 提供データセンター名 所在地
TYO 練馬DC 東京都練馬区
OSA 心斎橋 大阪府大阪市西区
論理構成
  • 本サービスとお客様ネットワークを相互接続します。
  • ご契約ごとに論理接続を1つ提供します。
  • IPv4アドレスでお客様のネットワークと接続できます。
  • お客様のネットワークと本サービスを相互接続できるように、IPv4ルーティングができます。
  • 「専用線:光」はシングル構成のみの提供となりますが、異なる「専用線:光」をご用意いただくことで冗長構成が可能です。
シングル構成

項目 内容
VLAN機能

アクセスポートのみ利用できます。トランクポートは利用できません

ルーティング方式

境界セグメントでは、以下のルーティング方式を選択できます

  • eBGP(推奨)
  • Static
IPv4アドレス

境界セグメント側インタフェースのIPv4アドレスは、お客様が任意のIPv4アドレスを割り当てることができます

  • マスク長は/30~/24を指定できます
  • ネットワークアドレスやブロードキャストアドレスは指定できません
ルーティング構成

以下の条件に1つ以上合致する場合、お客様ルータとSHB間はダイナミックルーティングが必須となります。

  • 接続先サービスにパブリック接続を含むかつ顧客側にインターネット接続がある
  • 複数のSHBでマルチホーム構成を組む
スタティックルーティング
項目 内容
宛先ネットワーク

任意のIPv4ネットワークアドレスを指定できます

ネクストホップ 任意のIPv4アドレスを指定できます
設定上限 Static経路を1024まで設定できます
Smart HUB同一リージョン内ルーティング

設定したStatic経路を再配布します

ダイナミックルーティング

BGPを利用して、お客様ルータと経路交換をします。

項目 内容
IIJ側AS番号 本サービスに割り当てられるAS番号を利用します
オンプレミス側AS番号

以下の範囲からAS番号(2バイトAS)を指定できます。ただし、弊社側AS番号と重複するAS番号は指定できません

  • 64600~64699
BGPピア


最大数 ご契約ごとにBGPピアを2つまで設定できます。BGPピアは追加または削除できます
ピアIPv4アドレス 境界セグメントから顧客機器に割り当てられるIPv4アドレスを指定できます。ただし、eBGPマルチホップには対応しません
MD5認証 必須です。パスフレーズは本サービスで指定します
タイマー

弊社設備側の設定は、以下のとおりです。お客様機器側は、20秒未満のホールドタイムを指定できません

  • Holdtime timer:90秒
  • KeepAlive timer:30秒
受信経路制御
  • お客様が指定した経路と完全一致する経路に限り受信します
  • ASパス内にオンプレミス側AS番号以外が付与されている経路を広報された場合は、Smart HUBで該当経路は受信しません
  • 指定する経路は、任意のタイミングで設定できます
  • 1024経路まで指定できます
community値 本サービス内で受信した経路に付与されているBGP community値を削除して、お客様機器に広報します
Smart HUB同一リージョン内ルーティング お客様機器からeBGPで受信した経路が再配布されます
IIJアクセスサービスの冗長構成

シングル構成のIIJアクセスサービス専用線を複数組み合わせることで、冗長構成とすることも可能です。
その際の経路制御は、以下のとおり設定できます。

項目 内容
トラフィック制御(Smart HUBネットワークからオンプレミスポートへ)

複数のオンプレミスポートから同一経路が広報される場合は、優先度を設定することで、優先する通信先を選択できます

  • 「通常」、「最優先」、及び「バックアップ」をコントロールパネルより設定できます
  • 優先度は一つのリージョンに複数のオンプレミスポートがある場合に機能します。リージョンが異なる場合、リージョン間優先度が優先的に適用されます
  • PBBとオンプレミスポートで同一の経路がSmart HUBネットワークに広報される場合は、「通常」ではPBBからの経路を優先します。オンプレミスポートの経路を優先したい場合は、「最優先」を設定してください
トラフィック制御(お客様機器からオンプレミスポートへ) 優先制御の設定はありません