4.1.2 スナップショットからの復元
スナップショットデータを参照し、削除されたファイルをスナップショットから復元する方法を説明します。
今回の例では、2015年9月15日0時10分の時点で存在していた「nfsdata」ディレクトリ配下のファイル「test3」を、2015年9月15日に削除した後、自動スナップショットから復元します。
NFSボリューム内に格納されているファイルを確認します。
今回の例では、2015年9月14日に確認したこととします。
$ ll /nfsdata -rw-r--r-- 1 root root 575102976 Sep 13 17:55 test3 -rw-r--r-- 1 root root 1055256576 Aug 31 16:50 test4 -rw-r--r-- 1 root root 1055256576 Aug 30 15:38 test5 -rw-r--r-- 1 root root 1073741824 Aug 23 14:03 test7
NFSボリューム内に格納されているファイル「test3」を削除します。
今回の例では、2015年9月15日の0時10分より後に削除したこととします。
$ rm /nfsdata/test3
NFSボリューム内に格納されているファイルを確認します。
$ ll /nfsdata total 3115752 -rw-r--r-- 1 root root 1055256576 Aug 31 16:50 test4 -rw-r--r-- 1 root root 1055256576 Aug 30 15:38 test5 -rw-r--r-- 1 root root 1073741824 Aug 23 14:03 test7
ファイル「test3」が存在しないことを確認します。
最新の自動スナップショットに格納されているファイルを確認します。
マウントポイント直下に存在する「.snapshot」ディレクトリを経由して、自動スナップショット「daily.2015-09-15_0010」の内容を確認します。
マウントポイントは、「1.5 NFSボリュームをマウントするディレクトリの決定」で決定したものです。
$ ll /nfsdata/.snapshot/daily.2015-09-15_0010 total 3678484 -rw-r--r-- 1 root root 575102976 Sep 13 17:55 test3 -rw-r--r-- 1 root root 1055256576 Aug 31 16:50 test4 -rw-r--r-- 1 root root 1055256576 Aug 30 15:38 test5 -rw-r--r-- 1 root root 1073741824 Aug 23 14:03 test7
自動スナップショットにファイル「test3」が格納されていることを確認します。
ファイル「test3」を、自動スナップショットから復元します。
自動スナップショット「daily.2015-09-15_0010」に保存されているファイル「test3」を任意のディレクトリにコピーします。
今回の例では、以降、任意のディレクトリを「/var/tmp/nfsdata」とします。
$ mkdir /var/tmp/nfsdata $ cp -p /nfsdata/.snapshot/daily.2015-09-15_0010/test3 /var/tmp/nfsdata/
正しくコピーされたことを確認します。
$ ll /var/tmp/nfsdata total 562180 -rw-r--r-- 1 root root 575102976 Sep 13 17:55 test3