Upload Part (Copy)

この操作は、進行中のマルチパートアップロードに対して PUT Object (Copy) のように既存のオブジェクトをパートとしてコピーするものです。
通常のアップロードを行う場合は、 Upload Part をご覧ください。
この操作を行う前に、 Initiate Multipart Upload を使用してマルチパートアップロードを開始しアップロードIDを取得しておく必要があります。
この操作を行う利用者は、コピー先のバケットに対してバケット所有者か対象バケットに対してバケットポリシーの dag:PutObject 権限を付与されている必要があります。
また、コピー元のオブジェクト(ソースオブジェクト)に対して READ権限もしくは dag:GetObject権限を付与されている必要があります。
デフォルトではバケット所有者のみこの操作が許可されており、バケット所有者はバケットポリシーによって他のアカウントに権限を付与することができます。

 

パートのアップロードには以下の制限がありますのでご注意ください。

  • マルチパートアップロードにおけるアップロード可能なパート数の上限は 10000 までです。
  • 最後のパートを除き1つのパートのサイズは 5MB 以上でなければなりません。

 

リクエスト情報

シンタックス
PUT /{bucket name}/{object key}?partNumber={part number}&uploadId={upload ID} HTTP/1.1
Host: s3api.iot.iij.jp
x-iijgio-copy-source: /{source bucket}/{source object}
x-iijgio-copy-source-range:bytes={first}-{last}
x-iijgio-copy-source-if-match: {etag}
x-iijgio-copy-source-if-none-match: {etag}
x-iijgio-copy-source-if-unmodified-since: {time stamp}
x-iijgio-copy-source-if-modified-since: {time stamp}
Date: {date}
Authorization: {authorization string}

 

リクエストパラメータ

この操作ではリクエストパラメータは使用しません。

リクエストヘッダー

この操作では基本リクエストヘッダーに加え、以下のヘッダーを使用します。

表. Upload Part (Copy) リクエストヘッダー一覧

HTTPヘッダー説明必須
x-iijgio-copy-source

バケット名とオブジェクトキー
バケット名とオブジェクトのキーはスラッシュ(/)で区切ります。

  • 型:String
  • デフォルト値:なし

制約

この文字列はURLでコード化されてなければならなりません。 さらに、バケットは有効でなければならず、ユーザはソースオブジェクトに対してREAD権限を持たなければなりません。

x-iijgio-copy-source-range

コピー元となるオブジェクトからコピーするデータ(Bytes)の範囲
この範囲の値は `bytes={first}-{last}` という形式で指定してください。(例: bytes=0-99 )

  • 型:String
  • デフォルト値:なし
×
x-iijgio-copy-source-if-match

ETagが指定のタグと一致する場合コピーを実行します。
一致しない場合には412 ステータスエラー(precondition failed)を返します。型:Stringデフォルト値:なし制約このヘッダーはx-iijgio-copy-source-if-unmodified-sinceヘッダーと併用できますが、他のコピー条件指定のヘッダーとは併用できません。

×
x-iijgio-copy-source-if-none-match

ETagが指定のタグとマッチしない場合コピーを実行します。マッチする場合には412 ステータスエラー(precondition failed)を返します。

  • 型:String
  • デフォルト値:なし

制約

このヘッダーはx-iijgio-copy-source-if-modified-sinceヘッダーと併用できますが、他のコピー条件指定のヘッダーとは併用できません。

×
x-iijgio-copy-source-if-unmodified-since

指定された時間以降にオブジェクトが更新されていなければ、コピーを実行し、その他の場合には412 ステータスエラー(precondition failed)を返します。型:Stringデフォルト値:None制約この文字列はHTTPで有効なDateでなければならなりません。このヘッダーはx-iijgio-copy-source-if-matchヘッダーと併用できるが他のコピー条件指定のヘッダーとは併用できません。

×
x-iijgio-copy-source-if-modified-since

指定された時間以降にオブジェクトが更新されていれば、コピーを実行し、その他の場合には412 ステータスエラー(precondition failed)を返します。

  • 型:String
  • デフォルト値:None

制約

この文字列はHTTPで有効なDateでなければならなりません。このヘッダーはx-iijgio-copy-source-if-none-matchヘッダーと併用できますが、他のコピー条件指定のヘッダーとは併用できません。

×
x-iijgio-website-redirect-location

このオブジェクトに対するリクエストのリダイレクト先URL
このヘッダー要素は、指定のバケットのウェブサイトサポートが有効な場合に限り指定することができます。 同じバケットの異なるオブジェクトへのリダイレクトであれば以下のようなURLを指定します。

x-iijgio-website-redirect-location: /another_object 

また、外部のウェブサイトであれば以下のように絶対URLを指定します。

x-iijgio-website-redirect-location: http://www.example.com/
  • 型:String
  • デフォルト値:なし

制約

  • この値は / または http:// , https:// で始まる文字列でなければなりません。
  • この値のサイズは 2KB 以内でなければなりません。
×

 パートを サーバサイド暗号化 で暗号化する場合、以下のヘッダを指定します。

暗号化キーは本サービス内に保存されません。暗号化実施後に破棄します。暗号化キーはお客様が管理する必要があります。
暗号化キーが不明となった場合、オブジェクトの取得が出来なくなります。

表. Upload Part (Copy) リクエストヘッダー(サーバサイド暗号化) 一覧

名前説明必須
x-iijgio-server-side-encryption-customer-algorithmサーバサイド暗号化で使用するアルゴリズムを指定します。値は”AES256”である必要があります。
x-iijgio-server-side-encryption-customer-keyパートの暗号化に用いる暗号化キーを指定します。Base64でエンコードした値をセットします。暗号化キーの長さはBase64エンコード前で256ビットである必要があります。暗号化キーはパートの暗号化後に速やかに破棄されます。指定する暗号化キーはInitiate Multipart Uploadと同じ値である必要があります。
x-iijgio-server-side-encryption-customer-key-MD5暗号化キーをMD5(128bit)でダイジェストし、Base64エンコードした値をセットします。暗号化キーが正しく送られて来たかサービス側で検証するために利用します。

コピーの元オブジェクト(x-iijgio-copy-sourceで指定したオブジェクト)が サーバサイド暗号化 で暗号化されている場合、以下のヘッダを指定します。

 表. Upload Part (Copy) リクエストヘッダー(サーバサイド暗号化 - Copy) 一覧

名前説明必須
x-iijgio-copy-source-server-side-encryption-customer-algorithmサーバサイド暗号化で使用するアルゴリズムを指定します。値は”AES256”である必要があります。
x-iijgio-copy-source-server-side-encryption-customer-keyソースオブジェクトの復号に用いる暗号化キーを指定します。Base64でエンコードした値をセットします。暗号化キーの長さはBase64エンコード前で256ビットである必要があります 暗号化キーは対象オブジェクトの複号後に速やかに破棄されます。
x-iijgio-copy-source-server-side-encryption-customer-key-MD5ソースオブジェクトの暗号化キーをMD5(128bit)でダイジェストし、Base64エンコードした値をセットします。暗号化キーが正しく送られて来たかサービス側で検証するために利用します。
リクエストエレメント

この操作ではリクエストエレメントは使用しません。

 

レスポンス情報

レスポンスヘッダー

この操作では基本レスポンスヘッダーのみ返します。

レスポンスエレメント

この操作では以下のレスポンスエレメントを返します。

表. Upload Part (Copy) レスポンスエレメント一覧

名前説明
CopyPartResult

レスポンスのルート要素となるコンテナ

  • 型:Container
  • 親:なし
ETag

新しいパートの ETag

  • 型:String
  • 親:CopyPartResult
LastModified

パートの最終更新日時

  • 型:String
  • 親:CopyPartResult
エラー情報

この操作は共通のエラーレスポンスに加え、以下のエラーを返します。 

表. Upload Part (Copy) エラーコード一覧

コードステータス内容
NoSuchUpload404 Not Found
指定したマルチパートアップロードが存在しません。
無効なアップロードIDを指定したか、指定したマルチパートアップロードが既に完了または中断している可能性あります。
InvalidRequest404 Not Foundx-iijgio-copy-source-range で指定がサポートされていません。
InvalidArgument400 Bad Request

以下のいずれかが原因です。

  • サーバサイド暗号化用のヘッダの指定に誤りがあります
  • ソースオブジェクトの暗号化に用いた暗号化キーと、リクエストの暗号化キーが一致しません。
  • httpsで通信をしていません
InvalidEncryptionAlgorithmError400 Bad Requestx-iijgio-server-side-encryption-customer-algorith,x-iijgio-copy-source-server-side-encryption-customer-algorithに誤った値が指定されています。

 

サンプル 

異なるバケットのオブジェクトをコピーしてパートにする

リクエスト
PUT /target-bucket/target-object?partNumber=2&uploadId=VCVsb2FkIElEIGZvciBlbZZpbmcncyBteS1tb3ZpZS5tMnRzIHVwbG9hZR HTTP/1.1
Host: s3api.iot.iij.jp
Date: Wed, 1 Oct 2014 00:00:00 GMT
x-iijgio-copy-source: /source-bucket/source-object
x-iijgio-copy-source-range:bytes=500-6291456
Authorization: IIJGIO 15B4D3461F177624206A:xQE0diMbLRepdf3YB+FIEXAMPLE=
レスポンス
HTTP/1.1 200 OK
x-iijgio-id-2: eftixk72aD6Ap51TnqcoF8eFidJG9Z/2mkiDFu8yU9AS1ed4OpIszj7UDNEHGran
x-iijgio-request-id: 318BC8BC148832E5
Date: Wed, 1 Oct 2014 00:00:00 GMT
Server: s3api.iot.iij.jp

<CopyPartResult>
  <LastModified>2009-10-28T22:32:00</LastModified>
  <ETag>"9b2cf535f27731c974343645a3985328"</ETag>
</CopyPartResult>