留意事項

CPUの脆弱性への対応に伴い、以下の留意事項があります。

ESXi Side-Channel-Aware Schedulerの警告の表示

ESXi Side-Channel-Aware Schedulerが無効化されている場合は、VMware社が定める製品仕様によりVMware vSphere ESXiサーバの「サマリ」タブに以下の警告が表示されます。しかし、本サービスにおいては、この警告を非表示に設定した状態でお引き渡しします。

お引き渡し後に、お客様にてこの警告を表示する場合は、以下の手順を実施してください。

vSphere 5.5、及びvSphere 6.0の場合

1.VMware vSphere Web Clientを使用し、統合管理サーバに接続します。

2.「ホーム」をクリックし、「ホストおよびクラスタ」をクリックします。

3.設定を変更するVMware vSphere ESXiサーバ(今回の例では「ehv63283761esx001.pri.p2.local」)を選択し、「管理」タブをクリックします。次に、「設定」をクリックし、「システムの詳細設定」をクリックします。

4.「」(フィルタ)に「UserVars.SuppressHyperthreadWarning」を入力します。

5.一覧に表示された「UserVars.SuppressHyperthreadWarning」をクリックし、「」(設定の編集)をクリックします。

「詳細オプションの編集」画面が表示されます。

6.「SuppressHyperthreadWarning」に「0.00」を入力後、「OK」をクリックします。

7.「サマリ」タブに以下の警告が表示されたことを確認します。

vSphere 6.5、及びvSphere 7.0の場合

1.VMware vSphere Client (HTML5)を使用し、VMware vCenter Server Applianceに接続します。

2.「メニュー」より「ホーム」をクリックし、「ホストおよびクラスタ」をクリックします。

3.設定を変更するVMware vSphere ESXiサーバ(今回の例では「ehv10418408esx001.pri.p2.local」)を選択し、「設定」タブをクリックします。次に、「システム」の「システムの詳細設定」をクリックし、「編集」ボタンをクリックします。

4.「」(フィルタ)に「UserVars.SuppressHyperthreadWarning」を入力します。

5.一覧に表示された「UserVars.SuppressHyperthreadWarning」の値に「0」を入力後、「OK」ボタンをクリックします。

6.「サマリ」タブに以下の警告が表示されたことを確認します。

CPUの脆弱性(Spectre、Meltdown、及びL1 Terminal Fault)に対応するためのCPU命令セットが有効化されない事象への対応
【参考】

VMware vSphere 6.0の場合が対象です。

EVCモードを有効化したクラスタ内において、すべてのVMware vSphere ESXiサーバをVMware vSphere ESXi 6.0 Update /ビルド番号:10719132以降にアップデートした際に、VMware vSphere ESXiサーバにおいてCPUの脆弱性(Spectre、Meltdown、及びL1 Terminal Fault)に対応するためのCPU命令セットが有効化されない事象が発生することがあります。このことにより、以下の状態になります。

  • 当該VMware vSphere ESXiサーバ上で起動された仮想マシンに対し、本CPUの脆弱性に対応するためのCPU命令セットが適用されません。
  • 本CPUの脆弱性に対応するためのCPU命令セットが適用された仮想マシンを、当該VMware vSphere ESXiサーバ上にVMware vSphere vMotionを使用して移行することができません。
本事象が発生したことを確認する方法

1. SSHを使用して、VMware vSphere ESXiサーバに接続します。

2.以下のコマンドを実行し、CPU脆弱性に対応するためのCPU命令セットを確認します。

実行結果にIBPB、IBRS、STIBP、SSBD、及びFCMDのいずれの文字列も含まれていないことが確認できた場合は、本事象が発生しています。

(実行例)
 # egrep "IBPB|IBRS|STIBP|SSBD|FCMD" /etc/vmware/config
 #
本事象への対処方法

VMware vSphere ESXiサーバの再起動を実施することで本事象が解消することがあります。

本事象が解消したことを確認する方法

1.SSHを使用して、VMware vSphere ESXiサーバに接続します。

2.以下のコマンドを実行し、CPU脆弱性に対応するためのCPU命令セットを確認します。

実行結果にIBPB、IBRS、STIBP、SSBD、及びFCMDのすべての文字列が含まれていることが確認できた場合は、本事象が解消されています。

(実行例)
 # egrep "IBPB|IBRS|STIBP|SSBD|FCMD" /etc/vmware/config
 featMask.evc.cpuid.IBPB = "Val:1"
 featMask.evc.cpuid.IBRS = "Val:1"
 featMask.evc.cpuid.STIBP = "Val:1"
 featMask.evc.cpuid.SSBD = "Val:1"
 featMask.evc.cpuid.FCMD = "Val:1"