マルチパス設定(DM-Multipath)

ご契約いただいたFC接続ストレージオプションのLUに対してマルチパスを構成するために、RHELのDM-Multipathを設定する方法を説明します。

【参考】

お客様がご利用になるクラスタソフトウェアのマルチパス管理機能を使用する場合は、ソフトウェアベンダーが提供するドキュメントにしたがってマルチパスを構成してください。

1.device-mapper-multipathパッケージをインストールします。

【参考】

パッケージをインストールする方法の詳細は、「リポジトリを利用したパッケージの操作 > パッケージのインストール」をご参照ください。device-mapper-multipathパッケージの<パッケージ名>は「device-mapper-multipath」です。

2.DM-Multipathの設定ファイルを初期化します。

$ sudo mpathconf --enable

3.DM-Multipathを設定します。

/etc/multipath.confの初期設定をすべて削除した上で、以下の設定を追加します。

$ sudo vi /etc/multipath.conf
  defaults {
      polling_interval 10
      user_friendly_names no
      find_multipaths yes
  }
  devices {
      device {
          vendor "3PARdata"
          product "VV"
          path_grouping_policy group_by_prio
          path_selector "round-robin 0"
          path_checker tur
          features "0"
          hardware_handler "1 alua"
          prio alua
          failback immediate
          rr_weight uniform
          no_path_retry 18
          rr_min_io_rq 1
          detect_prio yes
      }
  }

4.multipathdを起動します。

RHEL 6の場合は、以下のコマンドを実行します。

$ sudo service multipathd start
  Starting multipathd daemon:                                [  OK  ] ─ 起動すると、このように表示されます。

RHEL 7、及びRHEL 8の場合は、以下のコマンドを実行します。

$ sudo systemctl start multipathd.service

5.multipathdの自動起動が有効になっていることを確認します。

RHEL 6の場合は、以下のコマンドを実行します。

$ chkconfig --list multipathd
  multipathd      0:off   1:off   2:on    3:on    4:on    5:on    6:off ─ ランレベル2、3、4、及び5が「on」であることを確認します。

RHEL 7、及びRHEL 8の場合は、以下のコマンドを実行します。

$ systemctl is-enabled multipathd.service
  enabled ─ 「enabled」であることを確認します。

6.FC接続ストレージオプションのLUが、DM-Multipathによって管理されていることを確認します。また、作成されたマルチパスデバイス名を確認します。

$ sudo multipath -ll
  360002ac000000000000000d200008213 dm-0 3PARdata,VV ─ 「360002ac000000000000000d400008213」が<マルチパスデバイス名>です。
  size=100G features='1 queue_if_no_path' hwhandler='1 alua' wp=rw
  `-+- policy='round-robin 0' prio=50 status=active
    |- 5:0:0:1  sdb 8:16  active ready running
    |- 12:0:0:1 sdf 8:80  active ready running
    |- 5:0:1:1  sdc 8:32  active ready running
    |- 12:0:1:1 sdg 8:96  active ready running
    |- 5:0:2:1  sdd 8:48  active ready running
    |- 12:0:2:1 sdh 8:112 active ready running
    |- 5:0:3:1  sde 8:64  active ready running
    `- 12:0:3:1 sdi 8:128 active ready running
    DM-Multipathによって管理されていると、上記のように表示されます。
    「##:#:#:#」の末尾の数字がLU番号です。
【参考】

  • ご契約いただいたFC接続ストレージオプションのLU番号を確認する方法の詳細は、「クラスタタイプの画面詳細」をご参照ください。「クラスタ情報」の「FC接続ストレージオプション詳細」で確認できます。
  • FC接続ストレージオプションのLUをLVMの物理ボリュームとして初期化する、またはパーティションを作成する際にブロックデバイスを指定する場合は、手順6.で確認したマルチパスデバイス名を指定します。