[vSphere 6.5]VMware vSphere 段階アップグレード(VCSA 提供)
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)の際の、事前作業、お申し込み、及び事後作業を説明します。
VMware vSphere 段階アップグレード(VCSA提供)をお申し込みいただく場合のフロー
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただく場合の流れは、以下のとおりです。
事前作業
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただく前に、アップグレードの概要、及びアップグレードの制限事項をご確認ください。
【参考】
- アップグレードの概要は、「付録D VMware vSphere 6.5へのアップグレード > vSphere6.5の概要」をご参照ください。
- アップグレードの制限事項は、「[vSphere 6.5]アップグレード時の影響・制限事項」をご参照ください。
お申し込み
IIJ GIOインフラストラクチャーP2 プライベートリソースのコントロールパネルから、VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みください。既存の統合管理サーバをご利用のまま、VMware vSphereのバージョン 6.5のVMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートをお引き渡しします。
【注意】
- VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)と以下の項目は、同時にお申し込みいただけません。
- 統合管理サーバの再インストール
- 追加ディスクオプション/VWのご契約
- VMware vSphere ESXiサーバのアップグレードは、VMware vSphere 段階アップグレード(運用管理サーバ インストール)の後にお申し込みいただけます。
- VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただいた後に、以下の項目はお申し込みいただけません。
- 統合管理サーバの再インストール
- VMware vSphere アップグレード
以下のリンク先をご参照ください。
事後作業
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただいた後に、お客様に実施していただく作業を説明します。
VMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートを格納しているディスクのオンライン化
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただいた後に、VMware vCenter Server Applianceをご利用になるために、オフラインの状態で提供されたVMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートを格納しているディスクを、オンラインに変更していただく必要があります。
【参考】
OSがWindows Server 2008 R2の統合管理サーバをご利用中の場合は、本手順を実施していただく必要はありません。VMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートを格納しているディスクは、自動でオンラインに変更されます。
1.リモートデスクトップ接続を使用し、統合管理サーバに接続します。
2.スタートボタンをクリックし、「サーバーマネージャー」をクリックします。
「サーバーマネージャー」画面が表示されます。
3.画面左の「ファイルサービスと記憶域サービス」をクリックします。
「ファイルサービスと記憶域サービス」画面が表示されます。
4.「ディスク」をクリックし、ディスクの「状態」が「オフライン」のディスクを確認します。
5.該当するディスクを右クリックし、「オンラインにする」をクリックします。
「ディスクをオンラインにする」画面が表示されます。
6.「はい」をクリックします。
7.ディスクの「状態」が「オンライン」になったことを確認します。
8.手順7.で「オンラインにしたディスクを選択し、画面下部の「ボリューム」に新しくボリューム名(今回の例では「F:」)が追加されたことを確認します。
VMware vCenter Server ApplianceのDNSレコードの追加
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただいた後に、VMware vCenter Server Applianceをご利用になるために、統合管理サーバにDNSレコードを追加していただく必要があります。
1.スタートボタンをクリック後、「サーバーマネージャー」をクリックします。
「サーバーマネージャー」画面が表示されます。
2.画面右上の「ツール」をクリックし、「DNS」をクリックします。
「DNSマネージャー」画面が表示されます。
3.画面左で、「EHV99802486VC」から「前方参照ゾーン」ツリーを展開します。「pri.p2.local」を右クリック後、「新しいホスト」をクリックします。
「新しいホスト」画面が表示されます。
4.VMware vCenter Server Applianceのホスト(今回の例では、「ehv99802486vcsa」)の名前、及びIPアドレスを入力後、「関連付けられたポインター(PTR)レコードを作成する」チェックボックスをチェックし、「ホストの追加」をクリックします。
「DNS」画面が表示されます。
5.ホストレコードが正しく作成されたことを確認し、「OK」をクリックします。
6.スタートボタンを右クリックし、「コマンドプロンプト」をクリックします。
コマンドプロンプトが表示されます。
7.以下のコマンドを実行し、VMware vCenter Server Applianceのホスト名が名前解決されていることを確認します。
> nslookup <VMware vCenter Server Applianceのホスト名> サーバー: localhost Address: 127.0.0.1 名前: <VMware vCenter Server ApplianceのFQDN> Address: <VMware vCenter Server ApplianceのIPアドレス> nslookup <VMware vCenter Server ApplianceのIPアドレス> サーバー: localhost Address: 127.0.0.1 名前: <VMware vCenter Server ApplianceのFQDN> Address: <VMware vCenter Server ApplianceのIPアドレス>
VMware vCenter Server Applianceの信頼済みサイトへの登録
VMware vCenter Server Applianceを統合管理サーバの信頼済みサイトに登録する方法を説明します。
1.スタートボタンをクリックし、「Internet Explorer」をクリックします。
Internet Explorerが起動します。
2.画面右上の「ツール」をクリックし、「インターネットオプション」をクリックします。
「インターネットオプション」画面が表示されます。
3.「セキュリティ」タブをクリックし、「信頼済みサイト」をクリックして、「サイト」をクリックします。
「信頼済みサイト」画面が表示されます。
4.VMware vCenter Server ApplianceのFQDNをHTTPSサイトの形式(今回の例では「https:// ehv99802486vcsa.pri.p2.local/」)で入力し、「追加」をクリックします。
5.「Webサイト」に手順4で入力したHTTPSサイトが追加されていることを確認し、「閉じる」をクリックします。
「インターネットオプション」画面に戻ります。
6.「OK」をクリックして、「インターネットオプション」画面を閉じます。
仮想マシンポートグループの追加
VMware vSphere ESXiサーバに、VMware vCenter Server Appliance向けの仮想マシンポートグループ「vmnw_Mgmt」を作成します。
【参考】
- 仮想マシンポートグループを作成する方法の詳細は、「[vSphere 6.5/vSphere 7.0]標準仮想スイッチの設定 > ポートグループ作成、及び設定」をご参照ください。
- VMware vCenter Server Appliance向けの仮想マシンポートグループ「vmnw_Mgmt」の詳細は、「[vSphere 6.5]VMware vSphere ESXiサーバの設定」をご参照ください。
VMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートのデプロイ
VMware vSphere 段階アップグレード(VMware vCenter Server Appliance 提供)をお申し込みいただいた後、お引き渡し時点では、VMware vCenter Server ApplianceはOVFテンプレートの状態にて提供されます。ご利用になる前にVMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートをデプロイしてください。
【参考】
複数のプールをご契約されている場合は、いずれか1つのプールにのみVMware vCenter Server ApplianceのOVFテンプレートをデプロイしていただけます。
1.VMware vSphere Web Clientを使用し、統合管理サーバに接続します。
2.「ホーム」をクリック後、「ホストおよびクラスタ」をクリックし、OVFテンプレートをデプロイするホスト(今回の例では、「ehv10979848esx001.pri.p2.local」)をクリックします。
3.OVFテンプレートをデプロイするホスト(今回の例では、「ehv10979848esx001.pri.p2.local」)を右クリックし、「OVFテンプレートのデプロイ」をクリックします。
「OVFテンプレートのデプロイ」画面が表示されます。
4.「ローカルファイル」を選択し、「参照」をクリックします。
エクスプローラーが起動します。
5.デプロイするOVFテンプレート(今回の例では、「ehv10979848vcsa.ovf」)をクリックして、「開く」をクリックします。
6.選択したOVFテンプレートが表示されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
「詳細の確認」画面が表示されます。
7.「次へ」をクリックします。
「名前およびフォルダの選択」画面が表示されます。
8.名前(今回の例では、「ehv10979848vcsa」)を入力後、インベントリの場所(今回の例では、「Datacenter」)をクリックし、「次へ」をクリックします。
「ストレージの選択」画面が表示されます。
9.任意のディスクフォーマットを選択し、OVFテンプレートをデプロイするストレージ(今回の例では、「Datastore」)をクリックし、「次へ」をクリックします。
「ネットワークのセットアップ」画面が表示されます。
【参考】
ディスクフォーマットの選択は、ターゲット ストレージに指定した品目により異なります。ターゲット ストレージに以下の品目を指定した場合は、「Thin Provision」を選択してください。以下の品目以外を指定した場合は、「シックプロビジョニング(Lazy Zeroed)」、または「シックプロビジョニング(Eager Zeroed)」を選択してください。
- 「データストア NFS 100GB/VW」
- 「データストア FC 100GB:L1/VW」
ディスクフォーマットに「Thin Provision」を選択した場合は、データストアの空き容量にご注意ください。VMware vCenter Server Applianceの利用に伴い、ディスク使用量が増加します。
10.ターゲットにVMware vCenter Server Appliance向けの仮想マシンポートグループ「vmnw_Mgmt」を選択し、「次へ」をクリックします。
「設定の確認」画面が表示されます。
11.デプロイ設定を確認後、「デプロイ後にパワーオン」チェックボックスをチェックし、「完了」をクリックします。
OVF テンプレートのデプロイが開始され、最近のタスクでステータスが「完了」になることを確認します。
VMware vCenter Serverの移行
VMware vSphere環境を管理するVMware vCenter Serverを、統合管理サーバからVMware vCenter Server Applianceへ移行する作業を説明します。
● 分散仮想スイッチの再作成
分散仮想スイッチをご利用のお客様は、分散仮想スイッチを再作成します。
【参考】
- 分散仮想スイッチを再作成する方法の詳細は、「[vSphere 6.5]分散仮想スイッチの再作成」をご参照ください。
● VMware vSphere ESXiサーバのVMware vCenter Serverへの再登録
VMware vSphere アップグレードをお申し込みいただいた後、お引き渡し時点では、VMware vCenter Server ApplianceにVMware vSphere ESXiサーバは登録されていない状態で提供されます。
VMware vSphere ESXiサーバをご利用になる前に、VMware vCenter Server ApplianceにVMware vSphere ESXiサーバを再登録してください。
【参考】
- VMware vSphere ESXiサーバを登録する方法の詳細は、VMware社が提供する「Knowledge Base(https://kb.vmware.com/s/article/1004775)」をご覧ください。
- VMware vSphere High Availability(HA)をご利用の場合は、アップグレード後のVMware vCenter ServerにVMware vSphere ESXiサーバを登録する前に、HAを有効にしたクラスタを再作成し、VMware vSphere ESXiサーバを登録する必要があります。
- HAを有効にしたクラスタにVMware vSphere ESXiサーバを登録する際は、自動的にHAが再構成されます。
- HAのアドミッションコントロールが有効になっているクラスタに対してVMware vSphere ESXiサーバを登録する際は、対象のクラスタのサマリにHAのフェイルオーバーリソースが不足しているメッセージ、及びアラームが表示される可能性があります。この状態では、VMware vSphere ESXiサーバの障害時、HAの機能による仮想マシンの再起動が、すべての仮想マシンで実施されない可能性があります。順次、対象のクラスタにVMware vSphere ESXiサーバを登録していくことで、十分なフェイルオーバーリソースが確保されると、この状態は解消されます。
- 「ライセンスの割り当て」画面で、以下の警告画面が表示された場合は、「はい」をクリックしてください。