1.1 仮想サーバのタイプ
仮想サーバのタイプ、タイプごとの仕様、及びタイプの選択例について説明します。
仮想サーバのタイプ
仮想サーバには、以下の3つのタイプがあります。
性能保証タイプ
CPUのコアを固定で割り当てます。安定した性能を発揮します。
ネットワーク帯域は品目に応じて設定されます。
品目に応じて月額固定で課金されます。
品目は任意に変更できます。
ベストエフォートタイプ
CPU性能を時間で割り当てます。CPUが空いていれば課金以上の性能で利用可能です。
グローバルネットワーク帯域は、品目に関わらず1Gbpsベストエフォートです(同一ハイパーバイザ内に収容されている仮想サーバで共有)。
プライベートネットワーク帯域は、品目に応じて設定されます。
インターネットへの転送量に応じて従量課金されます。
品目は任意に変更できます。
重 要
ベストエフォートタイプの仮想サーバの起動時に、割り当て可能なリソースが不足している場合、起動に失敗することがあります。
専有タイプ
物理サーバを専有して割り当てます。データベース用途に最適化されています。
ネットワーク帯域は8Gbpsベストエフォートです。ただし、インターネットに接続できません。
8Gbpsベストエフォートのプライベートネットワーク/Vを利用できます。
品目を変更できません。ただし、システムストレージを付け替えることで、性能保証タイプまたはベストエフォートタイプの仮想サーバとして起動できます。
重 要
物理サーバを専有して割り当てているため、お客様に移行作業をお願いすることがあります。
仮想サーバのタイプごとの仕様
仮想サーバの各タイプの仕様を以下に示します。
仕様 |
性能保証タイプ |
ベストエフォートタイプ |
専有タイプ |
CPU |
1~16vcore |
1~20vcore |
20vcore |
メモリ |
3~64GB |
1~32GB |
256GB |
システムストレージ(別料金) |
30GB / 60GB |
追加ストレージ(別料金) |
100GB~1000GB |
ローカルストレージ |
なし |
NVMe SSD 3.84TBまたは4TB |
ネットワーク帯域上限 |
100Mbps~1Gbps |
グローバル:1Gbpsベストエフォート プライベート:50Mbps~1Gbps |
8Gbps |
グローバルネットワーク |
利用可 |
利用不可 |
標準プライベートネットワーク |
利用可 |
プライベートネットワーク/V |
利用可 |
注 意
- Windows Server 2008 R2 Standardでは、NVMeモデルをご利用いただけません。
補 足
- 各タイプの性能(CPU性能、メモリ、ネットワーク帯域、ローカルストレージの有無)に応じて複数の品目を提供します。品目については、「1.2 仮想サーバの品目と課金」をご覧ください。
- NVMe SSDモデルの仮想サーバ専有タイプ(品目:VD20-256-NVME)を契約した場合、3.84TBまたは4TBのローカルストレージを提供いたします。ただし、お客様は提供されるローカルストレージを指定できません。
- 性能保証タイプとベストエフォートタイプを切り替えられます。
- プライベートネットワーク/Vは、性能保証タイプ及びベストエフォートタイプともにネットワーク帯域と品目が連動します。ただし、追加料金は発生しません。
- 仮想サーバの契約可能台数は、各タイプの合計で20台までです。21台以上の仮想サーバをご要望の場合、弊社営業またはIIJサポートセンターにお問い合わせください。
仮想サーバのタイプの選択例
用途に応じた最適な仮想サーバのタイプを選択するための例を示します。
- 開発検証環境などで常時起動が不要な場合、起動時だけ課金される「ベストエフォートタイプ」を利用する
- リリース前のシステム構築時はコストパフォーマンスを重視して低い品目の「ベストエフォートタイプ」を利用する
- サービス開始時は安定した性能を重視し、適切な品目の「性能保証タイプ」を利用する
- 少ない頻度でインターネットに大量のデータを配信する場合、低い品目でも1Gbpsのネットワーク帯域を利用可能な「ベストエフォートタイプ」を利用する(ネットワーク帯域と品目が連動する「性能保証タイプ」より効率が良い)
- 定期的にインターネットへの通信が発生する場合、「ベストエフォートタイプ」よりも「性能保証タイプ」の方が安価になる可能性がある(「ベストエフォートタイプ」はデータ量に応じた従量課金のため)
- 広帯域が必要なサーバは、専有タイプで統一することを推奨(「性能保証タイプ」や「ベストエフォートタイプ」はネットワーク帯域が最大1Gbpsに制限されるため)