8.8 FW+LB 専有タイプのFWルールの設定
FWルールの設定方法を説明します。
FW+LB 専有タイプのネットワーク初期設定でExternalネットワークにグローバルネットワークを指定した場合、初期状態ではインターネットからの通信はすべてDROP(破棄)されるように設定されています。したがって、仮想サーバでWebサーバやメールサーバなどを運用するには、適切なルールを追加してアクセスを許可する必要があります。
LBで設定したサービスを受け付けるプロトコル、及び外部公開ポート番号に対して、次の3つのルールを設定します。
ルール |
ルールの対象 |
FW INルール(IPv4) |
Externalネットワークから入ってFWを通過する通信(IPv4のみ) |
FW OUTルール(IPv4) |
仮想サーバから送信されてFWを通過する通信(IPv4のみ) |
FW INルール(IPv6) |
Externalネットワークから入ってFWを通過する通信(IPv6のみ) |
重 要
- 必要に応じて、FW OUTルール(IPv4)を設定してください。
- InternalネットワークからExternalネットワークへのOutbound通信を行うためには、FW OUTルール(IPv4)の設定が必要です。
- ExternalネットワークからInternalネットワークへのInbound通信に対する、折返しの通信だけであればFW OUTルール(IPv4)の設定は不要です。
- LB配下の仮想サーバを外部に公開するには、LBのVirtual ServerとPoolの設定が必要です。Virtual ServerとPoolの設定について詳しくは、IIJサービスオンラインの「マニュアル・ダウンロード」ページで、以下のドキュメントをダウンロードしてご確認ください。
- IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Pulse Secure Virtual Traffic Manager ユーザーマニュアル
- IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Pulse Secure Virtual Traffic Manager REST API ユーザーマニュアル
補 足
FW INルール(IPv6)は、FW+LB 専有タイプのネットワーク初期設定でExternalネットワークにグローバルネットワークを指定した場合に設定できます。
- FWルールの設定数に上限はありませんが、100件以上 FWルールを登録するとコントロールパネルや APIからの設定操作において、表示や応答の遅延などの問題が発生する可能性がありますのでご留意ください。
- APIの操作について詳しくは、「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 パブリックリソース API リファレンス」をご覧ください。
- INルールのIPv4とIPv6は完全に独立しています。ANYを指定してもIPv4アドレスとIPv6アドレスの両方にマッチすることはありません。
- OUTルールについては、IPv4アドレスの通信に限られるため、IPv6用のルール設定はありません。
FWルールは、FW+LB 専有タイプの詳細画面の「FWルール設定」タブで設定します。
1.「FWルール設定」タブをクリックします。
「FW+LB 専有タイプのFWルール設定」が表示されます。
「FW INルール(IPv4)」を例として、ルールの設定方法を説明します。
2.「FW INルール(IPv4)」欄の「編集する」ボタンをクリックします。
補 足
- FW OUTルール(IPv4)を編集する場合は、「FW OUTルール(IPv4)」の「編集する」ボタンをクリックしてください。
- FW INルール(IPv6)を編集する場合は、「FW INルール(IPv6)」の「編集する」ボタンをクリックしてください。
「+ルールの追加」ボタンが表示されます。
3.「+ルールの追加」ボタンをクリックします。
FW INルール(IPv4)の設定項目が表示されます。
4.各項目を設定します。
設定項目 |
説明 |
送信元 |
- 送信元のアドレスを設定します。
- すべてのアドレスを送信元に指定する場合、「ANY(すべて)」ラジオボタンを選択します。
- 送信元アドレスを固定する場合、「IPアドレス/ネットワーク指定」ラジオボタンを選択し、送信元のIPアドレスまたはネットワークアドレスをテキストフィールドに入力します。
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送信先 |
IPアドレス/ネットワーク |
- 送信先のアドレスを設定します。
- すべてのアドレスを送信先に指定する場合、「ANY(すべて)」ラジオボタンを選択します。
- FW+LB 専有タイプのグローバルIPアドレスを送信先に指定する場合、「IPアドレス/ネットワーク指定」ラジオボタンを選択し、ドロップダウンリストでグローバルIPアドレスを選択します。
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ポート番号 |
- ドロップダウンリストからポートを選択する場合、「リストから選択」ラジオボタンを選択し、リストからポートを選択します。次のポートを選択できます。
Any(すべて)、FTP DATA(20)、FTP(21)、SSH(22)、TELNET(23)、SMTP(25)、SMTP over SSL(463)、SMTP Submission(587)、DNS(53)、HTTP(80)、HTTPS(443)、POP3(110)、POP3 over SSL(995)、IMAP(143)、IMAP over SSL(993)
- 任意のポート番号を指定する場合、「任意のポートを指定」ラジオボタンを選択し、テキストフィールドに入力します。
|
プロトコル |
「TCP」または「UDP」ラジオボタンを選択します。 |
動作 |
次のいずれかを選択します。
- ACCEPT(許可)
- DROP(破棄)
- REJECT(拒否)
|
ラベル |
ルールにラベルを設定できます。任意の文字列を入力します。 |
並べ替え |
- 複数のルールが設定されている場合、「↑」または「↓」ボタンでルールの順番を変更できます。
- ルールは上から順番に評価され、最初に一致したルールだけが適用されます。
- いずれのルールにも一致しなかった通信は、すべてDROP(破棄)されます。
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操作 |
「削除」ボタンをクリックすると、ルールを削除できます。 |
補 足
設定例として、Webサーバを運用する場合の設定値を示します
設定項目 |
設定値 |
送信元 |
ANY |
送信先 |
IPアドレス/ネットワーク |
FWのグローバルIPアドレス |
プロトコル |
TCP |
ポート番号 |
HTTP(80) |
動作 |
ACCEPT(許可) |
5.「更新」ボタンをクリックします。
設定したFWルールが一覧に追加されます。